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moreNOTE ロゴ 【セミナーレポート:後半】
審査委員も納得!これで分かる!
moreNOTE介護認定審査会デジタルパック紹介セミナー

2024年3月リリースの「moreNOTE介護認定審査会デジタルパック」の新機能を紹介するセミナーを開催しました。その中で、すでにデジタル化に成功されている ひたちなか市様、南アルプス市様にご登壇いただき事例をご紹介いただきました。その内容を一部抜粋してご紹介します。


概要   

【タイトル】
 審査委員も納得!これで分かる!
 moreNOTE介護認定審査会デジタルパック紹介セミナー
【実施日】
 2024年3月13日(水)
【プログラム】
 1.成功事例紹介① 茨城県ひたちなか市
 2.成功事例紹介② 山梨県南アルプス市


成功事例紹介② 山梨県南アルプス市



保険福祉部 介護福祉課
主幹 若尾 貴洋 氏
(聞き手:富士ソフト 小宮山)


小宮山:検討開始は、令和2年なのですね。

若尾氏:そうですね。当市では翌年度の予算獲得のため、新規事業にエントリーできる機会がありました。その際に、令和3年度の予算計上に向けてmoreNOTEの導入検討をしたのが始まりです。これは、介護認定審査会のデジタル化を進めていくための予算でした。

小宮山:各自治体の皆様にmoreNOTEをご紹介していく中で一番悩まれるのは「どのように予算に組み込むか」という点ですが、南アルプス市さんの場合はいかがでしょうか。

若尾氏:当市の場合は、令和2年に国の方でDX化推進の流れがあり 、デジタル化を進めるための事業にエントリーしました。そのような経緯もあり、当市ではスムーズに令和3年度の予算に計上できたというのが背景です。

小宮山:実際のシステム契約は令和4年でしたが、一年前にはすでに審査委員 に説明をしている状況でした。この時点では、審査委員にどのような説明をしましたか?

若尾氏:当市の認定審査会の任期は2年あり、審査委員が一堂に会する機会が2年に一度あります。その際に、ペーパーレス化を進めていくことを事前にお話ししました。まだ具体的な方法は決定していないものの、市の方向性として、予算通過も含めて説明会を実施しました。

小宮山:そうなのですね。審査委員には、当然タブレットやペーパーレス化には馴染みのない方も多くいらっしゃいます。そのような先生方に、どのようにしてペーパーレス化の取り組みを理解してもらうか?という部分にも事務局の皆様はご苦労されているというお話を伺うのですが、そのあたりのハードルはこの時点で感じていましたか?

若尾氏:そうですね、この時点ではまだ具体的な話はできなかったため、ひとまず「ペーパーレス化を始める」という情報だけをお伝えしました。あとになってみると、事前の情報提供の影響は大きく、「情報提供できる段階で速やかに事前通知する」というのも、軌道に乗せるためのひとつの手段ではないかなと考えています。

小宮山:市として「デジタル化に進む」ということを非常に早い段階で審査委員に情報共有できたのが良かった点ですね。

若尾氏:そうですね。紙の資料がなくなり、デジタル化になるというお話をさせていただきました。

小宮山:次に、弊社のmoreNOTEをご契約いただいてから運用が始まり、2ヶ月でペーパーレスに完全移行とのことですが、非常に早い印象を受けます。

若尾氏:そうですね。当市も完全ペーパーレス化に移行するまで、紙との併用期間を設けていました。その際にも期限を区切り、「令和5年の4月にはペーパーレス化に完全に移行します」と早い段階で委員さんにアナウンスしました。目標を決めて、そこに向かって事業を進めていく方がスムーズに進むと思ったためです。その思惑通り、2ヶ月で完全にペーパーレス化に切り替わりました。
その前段階として、令和3年4月に予算が通ってから実際に運用が始まる令和4年3月まで時間が空いているのですが、その間に他社製品も検討した上で「moreNOTEに決定する」という過程を踏まえて3月を迎えています。
ペーパーレス化の事業進捗は審査委員 にお伝えできる内容は都度お伝えして、「ペーパーレス化が進んでいる」という情報共有をしていました。

小宮山:なるほど、すごくオープンに審査委員にお話しされていったのですね。この2ヶ月の移行期間の中でタブレットを配布して、操作説明会も実施するまでに収まったのでしょうか。

若尾氏:はい。審査会を開催したあと、富士ソフトにご協力いただき、操作説明会を実施しました。その説明会の中に付随して、事務局の考え方も合わせて説明しました。

小宮山:そのあと、任期更新ということで導入後に新しい審査委員の方も合流され、運用は続いているのですね。

若尾氏:そうですね。導入当初の委員さん方が令和5年3月に任期満了しましたので、今年度に新しい委員さんに委任する際にも、ペーパーレス化と、二次判定を事前に行う機能、そしてオンライン化も将来的に進めていくという話を委嘱式の際に情報提供させていただきました。

小宮山:やはり、早めに情報提供をすることが、審査委員の皆さんにも支持されるひとつのポイントなのだろうと感じました。

若尾氏:そうですね、急に言われても対応できない、困るという声が出ますので、事前にお話ししておくことは大切だと思います。

小宮山:次の質問ですが、これまで紙で行われていた審査会がペーパーレス化したことにより、事務局の皆様にどのような効果、あるいは反応があったのか教えてください。
現状、完全ペーパーレス化を実現しているというお話しでしたが、現時点ではもう紙は配布していないのでしょうか。

若尾氏:そうですね。委員さんは25名おりますが、全員iPadを使用しており、完全にペーパーレスで審査会を行っています。
また、会議のメモ機能に、 URLが追記できるようになったという新機能についても、大変助かっています。会議の招集を審査会の長が呼びかけ、会議を主催する流れになるのですが、この日に審査会を行うという案内通知を長の名前でご案内するという事務作業があります。
資料はデジタル化できたけれど、この案内は紙で送らないといけなかった 部分につきましても、URLが貼り付け可能になったことでペーパーレス化しています。今ではほぼ紙は使用せずに、審査結果を出せるまでになりました。

小宮山:確かに、会議資料だけではない紙の部分もあるということですね。では、導入前の資料準備などは相当大変な状況だったのではないでしょうか。

若尾氏:はい。当市でも1,000枚以上の資料を印刷して郵送しています。この資料の印刷を時間外に行っていたため、時間外労働の常態化が起こっていました。
当市の特性でもありますが、印刷用のプリンターがお客様のご使用するプリンターと同じものを使用しており、日中に資料印刷すると途中で止めなければならず、印刷再開する際には「どこまで印刷したのか」というのを確認しなければならないという事態になっていました。
そのため、時間外に印刷する方が効率的だったのです。こちらはもう、導入前の課題としてどうにかしなければならないという状況でした。

小宮山:なるほど。やはりこれだけの枚数を印刷するとなると、他部署にも影響が出てしまいますね。

若尾氏:そうなのです。当市で使用しているプリンターの中でも稼働率が一番高く、紙詰まりやトナー切れなど、大量印刷に伴うトラブルのたびに時間を取られていました。なかなか紙を扱うには難しい業務であると感じました。

小宮山:南アルプス市様は、資料の配布はどのようにしていたのでしょうか。

若尾氏:通常は郵送していました。資料が追加された場合や、急遽審査が必要になった時などは、直接お届けするということもしていました。当然、郵送代金も掛かっていました。

小宮山:現地での資料廃棄、あるいは廃棄までの保管という業務も発生していたのでしょうか。

若尾氏:そうですね。資料を回収し、ストックしておくという流れでした。

小宮山:大変なご苦労だったのですね。そこが完全にペーパーレスになるということは、相当大きく変わったのではないでしょうか。

若尾氏:そうですね。一番はじめに目に見えて実感しているのは、やはり紙代や郵送代の削減、委員さん分のコピーをとる時間などの削減です。また、実際に職員が資料を印刷する時間が時間外労働となってしまっており、その時間外労働の常態化を解消できたというのが、個人的には一番の大きな成果だったのではないかと思っています。
人件費は目に見えづらいものですが、印刷などによって取られていた時間を他の業務に割り当てることができたのは大きな成果だと感じています。

小宮山:常に納期までの時間などの制約もありますし、そのような制限から解放されるということは大きいですね。

若尾氏:はい。また、資料の紛失リスクについても、紙の資料だと配布後の資料の抜け漏れや紛失のリスクがあるため、不安は常に付きまとっていました。iPadの場合は、仮にiPad自体を紛失してしまってもパスコードによって資料は守られています。
moreNOTEを選んだ理由のひとつとして、moreNOTEにログインする時点でIDとパスワードが求められますが、もしもそれらが流出してしまったとしても端末認証したデバイスでないとmoreNOTEに入れません。そのようなセキュリティの高さも、紙の時には考えられない安心感ですね。職員の精神面でもリスクの軽減ができています。

小宮山:moreNOTEは、端末認証という機能があり、管理者が承認したiPad、あるいはパソコン、スマートフォンでないとクラウドサーバーに接続できません。また、資料の閲覧もできません。この機能があれば、万が一IDやパスワードが流出するようなことがあっても安心です。


小宮山:次に、コスト面をまとめました。南アルプス市様の場合、1会議あたりの審査件数が30〜40件、1件につき4〜5枚印刷するということを考えますと、1会議につき7人分で約150枚の印刷が必要になります。会議数が年間90回になると、紙の枚数は1年間で10万枚近くにもなるということですね。
印刷コスト以外にも、印刷時間や残業時間、準備時間など、職員の皆様の作業時間が削減できたことも、効果として出ているのでしょうか。

若尾氏:そうですね。ペーパーレス化で全てをまかなえる訳ではありませんし、導入費用だけを見ると検討が難しいと思われるかもしれませんが、目に見えないところでも期待以上の効果が絶対にあると思います。当市も導入してから、金額以外にも時間外労働が削減できておりますので、良かったと感じています。

小宮山:先ほどのひたちなか市様のお話でも、本来の業務である「人対人」の業務に集中できるようになったとおっしゃっていただきました。
若尾様からお写真を一枚頂戴しております。こちらはどのようなお写真でしょうか。

若尾氏:こちらは去年の12月から実証的に始まりました、オンライン審査会の様子です。5合議体あるうちの、ひとつの合議体でオンライン審査会を行い、現状の課題を探っている段階です。このように、職員2名にてiPadで審査会を進めている光景になります。

小宮山:すごいですね。市役所内の会議室に 事務局の方だけがお座りになられて、審査委員の先生方はご自宅から参加されていらっしゃるということですね。今後、審査会はこのような光景になるのでしょうね。

若尾氏:そうですね。たとえば、医師の先生ではご自分の診療所で白衣のまま会議に参加いただくことも可能です。お忙しい時期でも、市役所に足を運ばずに審査していただけることはメリットだと感じています。

小宮山:この先、審査会のオンライン開催は増えそうですか。

若尾氏:当市でも、課題の解決ができ次第、オンラインに移行していくという形で進めております。今回、感染の拡大があった際に、医師や歯科医師の先生などはなかなか外に出て不特定多数がいる会議室で審査をすることが厳しくなりました。オンラインでの審査が可能なのであれば、オンライン審査に切り替えていこうという 話を進めております。

小宮山:ここからは審査委員の皆様がどのような反応をされたのか、ストレスなく受け入れられたのかといったところをお伺いしたいと思います。先ほどスムーズだったというお話も伺いましたが、実際はいかがでしたか。

若尾氏:審査会の先生方にあらかじめ早めの情報提供をしていたという点と、各合議体の中でも、立場に配慮して、中心的立場の医師の先生方に先にお話を通させていただきながら、了承を得ていきました。
また、当市が幸運だったのは医師の先生方が最年長の方含め後期高齢者の方がおらず、比較的若い先生ばかりで、病院でも常時電子カルテを使用しているという背景があり、審査会の電子化についても比較的問題なくスムーズに導入することができました。
ただし、審査委員の中には、ご年配の方もいらっしゃいますので、丁寧に説明するということが求められてきます。導入さえできれば、そのあとのサポートは事務局の方で行えるため、導入までが課題だと思っています。

小宮山:そうですね、結果的には紙を印刷せずに全ての審査委員の先生方が受け入れてくださっているという状況ですからね。

若尾氏:はい、そうですね。

小宮山:皆様からは、便利になったなど、何か声は届いていらっしゃいますか。

若尾氏:やはり毎回大量の紙が送られてきていたので、先生方も「紙を紛失してはいけない」という意識があり、取り扱いは厳重にされていたのですが、それがなくなったのはありがたいというご意見はよく聞きます。
また、紙の資料を持ち運んでいたのも、moreNOTEならiPad一台あれば済みます。インターネット環境がない状況でも、iPadに資料をダウンロードしてしまえばオフラインでも資料の閲覧が可能なので、先生方から「使いやすい」というお声をいただいております。
導入に際しても、事務局側でもiPadの機能や使い勝手を常に勉強していた経緯があります。審査委員の先生方に不明点を尋ねられた際にも、ある程度の範囲のことであれば当市の職員で回答できる体制を作っておいたことも、スムーズに受け入れられた大きな要因のひとつだと思っています。職員自身の努力も少しは必要だと感じます。

小宮山:弊社としても、審査委員の先生方へのフォローはもちろん、職員の皆様に対するお手伝いもしっかりやらせていただきたいと考えております。

若尾氏:ありがとうございます。

小宮山:iPadについてですが、こちらは南アルプス市様で購入されたものを審査委員に貸与している形になるでしょうか。

若尾氏:そうですね。当市で用意したiPadはmoreNOTEを使うために他の余分な機能は制限しています。できるだけ情報漏洩のリスクを減らすために、moreNOTEとオンライン用の
Zoomのみを入れています。個人のiPadなどは使用せず、市で用意したものを使っていただいております。

小宮山:moreNOTEやオンライン会議の際はインターネットへの接続が必要になりますが、ネットワークの部分はどのようにされていますか。

若尾氏:庁内のネットワークは使わないほうがいいと判断し、各委員さんのご自宅ないしは職場のWi-Fiをご使用いただいております。当市の方も、市で持っているネットワークではなく、独自の回線を用意して運用をしております。

小宮山:今年の3月1日に、介護認定審査会向けの新機能がいくつか追加されました。

若尾氏:そうですね、この機能追加をお待ちしていました。当市でも、事前判定機能の適用をしているのですが、「二次判定を入れるなら認定有効期間も入れて欲しい」という要望が非常に多く、今回の改定でこの要望が実装されました。
また、自由記述欄においても、二次判定で変更になった際の理由や気になる点(例:介護1で心身不安定の時の理由など)を書き込めるのが非常に助かっています。審査会当日での効率が図れる機能だと思います。

小宮山:ひとつ目の「事前判定機能」以外にも、今回3つの機能を追加させていただきました。今後も引き続き事務局や審査委員の皆様に使いやすい機能強化を継続して行ってまいります。

若尾氏:今後、審査会がオンラインに移行していくに伴い、「Zoomを一度立ち上げてmoreNOTEも立ち上げる」という作業が障壁になっている委員さんもいらっしゃいましたので、「オンライン審査会機能」によってオンラインに移行するための足がかりができました。
「審査資料の操作を簡略化」という機能についても、審査する中で「今どこの資料を読んでいるのかわからない」と迷子になってしまうことが度々ありました。この機能によって、「今何番目の資料をみている」というのが分かりやすくなっています。
今回のデジタルパックの新機能を使えば、審査委員の皆様もかなり楽に審査ができるのではないかと思っています。

小宮山:次に、南アルプス市様の今後の課題や展望をお伺いさせてください。

若尾氏:当市では、新機能のリリースに伴い審査会のオンライン化を進めていきます。実際に今ひとつの合議体でオンライン審査会を開催しており、そこで出た課題を整理しております。今回の新機能で解決できるような機能がリリースされたため、先生方の苦労を軽減させていただき、審査の方に集中できるような流れを作れればと思っています。

小宮山:ITの力でお手伝いできるところがあればぜひ今後もお手伝いさせていただきます。それでは最後に、まだ 他の自治体様では大量の紙資料で非常にご苦労されている方々も多いかと思いますが、そのような自治体様へ何かアドバイスはございますか。

若尾氏:世の中の流れとしてデジタル化という方向に進んでいます。その中で、介護認定審査会におけるデジタル化については、目に見えて紙の削減ができるというのは事実です。市役所の他の業務に比べると、デジタル化によって効率化が図りやすい業務であると感じています。それに伴い、職員の負担軽減にも費用が組めるような取り組みだと思います。

小宮山:本日はたくさんお話を伺わせていただき、ありがとうございました。

セミナーレポート前半:成功事例紹介① 茨城県ひたちなか市 を読む

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