【セミナーレポート】
介護認定業務はどう変わる?
厚生労働省が解説する介護情報基盤の最新動向

2026年9月14日、富士ソフトでは自治体職員向けセミナー「介護認定業務はどう変わる?介護情報基盤の最新動向と認定審査会デジタル化の実践事例」を開催しました。当日は500名を超える自治体職員の皆様にご参加いただき、介護情報基盤や認定審査会デジタル化への高い関心がうかがえました。
介護情報基盤の整備が進むなか、
- 介護認定業務はどう変わるのか
- 認定審査会にはどのような影響があるのか
- 自治体として何を準備すべきなのか
といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本セミナーでは、厚生労働省 老健局老人保健課の岡井悠斗氏をお迎えし、介護情報基盤の現状と今後の動向についてご講演いただきました。
ここでは、セミナー第1部の厚生労働省講演の内容から、介護認定業務に関わるポイントを抜粋してご紹介します。
【タイトル】介護認定業務はどう変わる?介護情報基盤の最新動向と認定審査会デジタル化の実践事例
【日 時】2026年9月14日(月)14:00~15:40
【対 象】自治体ご担当者様
【プログラム】
第1部:介護情報基盤の現状と今後の動向について 厚生労働省老健局老人保健課 岡井悠斗氏
第2部:事例紹介 ① 静岡県静岡市 ② 大阪府池田市
※本記事では、第1部の厚生労働省講演についてご紹介します。
介護情報基盤とは
介護情報基盤は、自治体、介護事業所、医療機関、利用者などが、介護に関する情報を電子的に共有・活用するための仕組みです。
これまで紙や郵送を中心に行われていた情報のやりとりを電子化することで、業務の効率化や情報共有の迅速化を図ることが期待されています。
また、蓄積された情報を活用することで、利用者の状態に応じた適切なケアの提供など、介護サービスの質の向上につながることも期待されています。

図:介護情報基盤の活用イメージ(厚生労働省講演資料より)
自治体の認定業務においても、
- 要介護認定情報
- 主治医意見書
- 認定申請の進捗状況
- 認定審査会資料
などに関わるため、今後の要介護認定業務にも関わる制度として整備が進められています。
厚生労働省講演から見えた「要介護認定業務への主な影響」
講演では、介護情報基盤の活用によって、これまで紙や郵送、電話で行われていた情報共有を電子化し、業務効率化や情報共有の迅速化を図る取り組みとして説明されました。
① 要介護認定情報の提供
現在、ケアマネジャー等からの依頼に応じて自治体が資料を準備し、窓口や郵送で提供している要介護認定情報について、介護情報基盤の活用後は介護事業所が介護WEBサービス上で確認できるようになります。これにより、自治体側の資料提供業務の負担軽減が期待されています。
② 認定申請の進捗確認
認定申請の進捗状況に関する問い合わせへの対応は、多くの自治体で負担となっています。
講演では、介護事業所が進捗状況を確認できる仕組みが紹介され、問い合わせ対応の負担軽減が期待されていることが説明されました。
③ 主治医意見書の電子化
要介護認定事務に欠かせない主治医意見書についても、介護情報基盤を通じて電子的に提出できる仕組みが整備されています。
講演では、大分市・別府市での実証結果として、主治医意見書の受領までの期間短縮につながった事例も紹介されました。
これらはいずれも、認定業務における「紙・郵送・電話対応」の見直しにつながる取り組みとして説明されました。
一方で、実際の運用方法や自治体ごとの対応方針については、今後の検討が必要な部分もあります。講演では、自治体担当者から寄せられた具体的な質問に対する考え方についても紹介されました。
認定審査会資料の運用はどう変わるのか
今回の講演の中でも、認定審査会事務局にとって関心の高いテーマの一つが、認定審査会資料の取り扱いでした。
現在、多くの自治体では、
- 資料の印刷
- 封入
- 郵送
- 回収
- 廃棄
といった業務が発生しています。
講演では、認定審査会資料についても介護情報基盤を活用した電子的な送付の仕組みが紹介されました。
資料をシステムへ登録し、委員ごとに設定したメールアドレスとパスワードを用いて資料を閲覧・ダウンロードできる仕組みとなっており、印刷や郵送にかかる業務負担の軽減が期待されています。
一方で、「資料の送付方法が変わると実際の認定審査会をどのように運用していくのか」という点も重要になります。
例えば、
- 委員はどのように資料を確認するのか
- 事前判定をどのように運用するのか
- 審査会の進め方は変わるのか
- 紙での運用はどこまで残るのか
など、実際の運用方法については自治体ごとに考えていく必要があります。
セミナーでは、こうした運用面に関する質問も多数寄せられ、厚生労働省から考え方が示されました。
今後の対応に向けて考えておきたいこと
講演の最後には、介護情報基盤への対応を単なるシステム改修として捉えるのではなく、現在の業務フローや紙運用を見直す機会として活用してほしいというメッセージもありました。
認定情報の提供方法や問い合わせ対応、主治医意見書のやりとり、認定審査会資料の送付など、
「現在の業務が、介護情報基盤によってどのように変わるのか」
を整理しておくことが重要です。
介護情報基盤はシステムの話だけではありません。
講演では、今後の活用に向けて、自治体ごとに現在の業務フローや運用方法を整理していくことの重要性も示されました。
介護情報基盤への対応とあわせて、審査会運営も考えておきたいポイント
介護情報基盤によって資料の受け渡しや情報共有の効率化が進む一方で、認定審査会そのものの運営まで自動的に効率化されるわけではありません。
- 委員はどのように資料を確認するのか
- 事前判定をどのように運用するのか
- 審査会をどのように進めるのか
- 紙での運用をどこまで残すのか
介護情報基盤への対応とあわせて、こうした審査会運営についても整理しておくことが重要です。
こちらのコラムでは、介護情報基盤によって変わる業務と認定審査会運営に残る課題、事務局として考えておきたいポイントを詳しくご紹介しています。
▶ コラム:介護情報基盤で介護認定審査会(二次判定)はどう変わる?事務局運営に残る運営課題と改善のポイント
セミナーの内容を見逃し配信でご覧いただけます(締切:2026年10月30日)
今回ご紹介した内容は、厚生労働省による講演の一部です。
今回のセミナーでは、自治体担当者から寄せられた実務的な質問に対する厚生労働省の回答も紹介されています。
見逃し配信では、
- 介護情報基盤による認定業務の具体的な変更点
- 主治医意見書電子化の最新動向
- 自治体から寄せられた実務的な質問への回答
- 認定審査会資料運用への影響
- 今後のスケジュール
などについて、厚生労働省より詳しく解説いただいています。
【こんな方におすすめ】
- ✓ 介護情報基盤への対応を担当している
- ✓ 認定業務への影響を把握したい
- ✓ 認定審査会資料の運用を見直したい
- ✓ 自治体として今から準備すべきことを知りたい
- ✓ 他自治体から寄せられた質問や実務上の論点を確認したい
制度概要だけでなく、「自治体の業務にどのような影響があるのか」を具体的に確認したい方は、ぜひ見逃し配信をご視聴ください。
※アンケートにご回答いただいた方へ、見逃し配信の視聴URLと講演資料をご案内しています。
▮ 次回予告
第2部では、静岡市と池田市による介護認定審査会デジタル化の取り組みをご紹介いただきました。
次回は、
- 導入検討の進め方
- 委員との合意形成
- 段階導入のポイント
- 実際の運用効果
など、自治体の実践事例から見えてきたポイントをご紹介します。
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